営業部塚田です。今回は当社の社員が製作した製品の話を。
1年半ほど前に入社したNC旋盤担当Rさん。最近仕事はどう?と聞いてみると「これ、自分が初めて作ったリピートの製品なんですけど全部旋盤加工で仕上げたんです。」と実際の製品を持ってきて見せてくれました。その製品はφ35×長55ほどの丸物製品で、長穴加工やDカット加工のあるものでした。もし私が図面を見て工程を組むとしたら旋盤加工の次にマシニング加工を入れるだろうな、と思いました。「これって今まで2次加工マシニングでやってなかったっけ?旋盤だけでも加工出来るの?」と聞くと「NC旋盤のみで、しかも1工程で出来ました。表面が粗くならないように条件をよく考えてプログラムを組むのが少し大変だったけど、上手くいきました」とのこと。お見事。1機械、しかも1工程で終えることが出来ればNC加工のあと2次加工でマシニングを行うより製作時間は短くなります。
ただ、NC旋盤で加工可能な全ての製品を旋盤加工のみで行えば納期短縮になるのか?と問われると、もちろんそうではありません。例えば、数量が1~3個ほどの製品であれば1機械で仕上げたほうが製作時間を短縮できる可能性があります。ですが、数量が多くなってくるとNC旋盤とマシニングの両方を使いながら同時進行で製作を行うほうが早くなる場合もあります。また、旋盤でも加工出来るけれども、マシニング加工を入れたほうが外観の仕上がりがより綺麗になるものや、精度が出しやすいものもあります。
当社ではこういったことを踏まえながら工程を考え、実際に加工を行っています。リピート品であっても、今回のように「もっと製作時間を短く出来る方法があるのではないか?」などと考え、より最適な加工方法を導き出しています。これからも1つ1の製品に最適な加工を考えながら、お客様にとって使い勝手のよい製品づくりを目指して参ります。