営業部塚田です。今回は弊社の自動旋盤機にて加工をした、六角穴製品のご紹介です。
少し見づらいですが、中心に六角穴が空いています。その六角穴を自動旋盤機で下記写真の工具を使って行いました。
こちらの工具、見て頂けると分かるように六角の形をしていません。その為、六角の形になるように角度の割り出しをして加工する必要があります。加工者曰く、その割り出しが難しいようです。
この六角穴加工、実はNC旋盤でもマシニングセンタでも加工をすることが可能です。では何故自動旋盤機で行ったのか?
まず、マシニングで加工をする場合、まず六角の頂点部6か所に穴を空けてからエンドミルで形を作っていきます。そうするとピン角にすることが難しく、どうしてもRがついてしまうので綺麗な六角穴を作ることが難しいのです。
では旋盤で加工した場合。旋盤では六角専用の工具があり、初めに中心に穴を空け、その工具を押し込みながら形を作っていきます。自動旋盤機で使用する工具とは違い、六角の形をした工具を使うのでマシニングで加工した時のようなRがつくこともなく綺麗な六角穴を作ることが可能です。ですが、毎回製品の六角穴サイズに合った工具が必要になりコストがかかってしまう。また、加工の際工具を強く押し込む為キズがつきやすくなるというような難点もあります。
このような点も踏まえて考えると、この製品を加工するのは自動旋盤機が最適だろうという判断になります。
弊社にはNC旋盤、マシニングセンタ、自動旋盤機、研磨機と4種類の機械があり、今回のように製品に対してどの機械を使うのが最適か?を考えて加工を行います。リピートであっても「こっちの機械のほうが加工時間を短縮できるのでは?・より綺麗な仕上がりになるのでは?」などと思えば変更することもあります。自社の設備を最大限に使い、その製品に合った最適な方法で加工が出来るようこれからも考えていきたいと思います。