原材料価格の高騰、電気代等エネルギーコスト上昇、最低賃金上昇、人手不足、コロナ融資の返済開始等、私たちを取り巻く環境は厳しさを増しています。そのなかで、固定費の増加は当社にとっても影響が大きく、製造固定費は約30パーセント、前年より増加しております。無駄なコストを削減することは経営の基本なのでとても重要なことですが、ここまで増加してしまうと「削減する」という意識だけではダメだと感じており、考え方を変え、視るポイントを変える必要があると思います。
例えば・・・
固定費を少しでも削減できないか?➡固定費を賄う粗利を高めることができないか?
使用する材料を減らすことができないか?➡同じ材料で1製品多く加工することができないか?
段取り時間を5分短縮できないか?➡段取り時間が10分増えても、無人運転時間を20分増やすことができないか?
このように、「削らす」ではなく「増やす」という視点をもつことで、効果が大きくなるものは沢山あると思います。しかし「増やす」ことは勇気が必要です。うまくいかなければコスト増につながってしまいますので。なので、この固定費増加という外部環境の変化は、ムダを減らすという基本を徹底することを前提として、「増やす」行動を勇気をもって取り組んでいくことができる企業、そして人財になる機会だと思います。
目の前の数字、目の前の現象だけに捉われていると、なかなかうまくいきません。その数字や現象の意味を考えることがとても重要だと思います。その意味では、まず自分の関心を広げることが大切ですね。今、当社で取り組んでいる挨拶や掃除、そして朝礼の場は関心を広げる一つの機会として取り組んでいますし、委員会活動は考え方への変化にチャレンジする絶好の機会だと思います。
そのような場を通してチャレンジし、勇気をもって行動しようとする社員さんの背中を押せるよう、まずは僕自身が今以上に関心の幅を広げ、そしてそれに相応しい立派な人物になるよう努めていく必要があると改めて感じました。
代表取締役 松澤 裕一