精密機械部品・半導体部品制作など、長野県の丸モノ専門の製造会社

営業部より㉟

営業部塚田です。今月は弊社で取り組んでいる「ヘリカル加工」という加工方法についてお話していこうと思います。

まずヘリカル加工とは何か?言葉で説明するのは難しいので図を用いてご説明↓

上記図は一般的に行われるタップ加工です。ドリルで下穴を空けた後、上下のみにタップが動き、少しずつ深く入れてネジ穴を作っていきます。

一方、ヘリカル加工はドリルで下穴を空けた後、螺旋状に動きながらネジ穴を作っていきます。図で表すとこんな感じです。↓

この加工方法を行う目的は様々ですが1番は品質と精度がいい、という点。下記の写真はヘリカル加工を行ったネジ穴です。

タップ加工でネジ穴を作るとバリやネジ山のムシレが出てしまうことが多いのですが、ヘリカル加工に変えるとそういったトラブルを防ぎこのように綺麗なネジ穴が出来ます。

また、タップには喰い付き部がある為有効深さ+喰い付き深さで入れる必要がありますが、ヘリカルネジ工具には喰い付き部がありません。なので、加工するネジ穴の下穴深さに指定があり、タップ加工では出来ない案件に対してもヘリカル加工では対応することが可能です。

この加工方法、弊社ではヘリカル加工用のプログラムが組める機械が現状少ない為、パソコンでヘリカル加工部分のプログラムを作成し機械のNC文に挿入する必要があるのでタップ加工よりも少し手間がかかります。ですが、以前のブログでも申しました通り、(営業部より①参照)私達は日頃から「芸術作品の域に達する製品づくりには手間をかけろ」と教えられております。図面通りにただ製品を仕上げればOK、ではありません。今のやり方に満足するのではなく、他にもっと方法があるのでは?改善できる点はないか?それらを追究した結果がもし手間のかかる方法だったとしても「お客様に感動して頂けるものづくり」が出来るのであればそれに越したことはありません。

これからも様々な方法を研究し、上記に挙げたようなものづくりが出来るよう努力を重ねていきます。